昨年10月関西での先行発売を皮切りに今年の2月中旬頃から発売され始めたセブン-イレブンでのドーナツ。徐々に広がり、今年中には全店舗での発売を目論んでいるようです。ローソンでもドーナツのレジ横販売に乗り出し、ドーナツ商戦が熱を帯びています。そこで、セブン-イレブンのドーナツ商戦本格参入によって変わったことを少し考えてみたいと思います。
1.ドーナツを買うハードルが下がった
出典:フリー素材屋Hoshino
これまでドーナツを買うとなると、ミスタードーナッツやクリスピークリームドーナッツといったショップに行くか、コンビニ等でのパンコーナーの一角に置いてあるものを買うというのがほとんどでした。しかし、セブン-イレブンが参入してきたことで手軽に買いやすい+購入しやすい価格帯ということでドーナツを買いやすくなりました。これまで「わざわざドーナツを買いに行くのは…」と思う人や「ちょっとしたおやつに、と思うけど近くにドーナツショップが無い」と思う人にとってはとても嬉しい状況になりました。セブンのみならずローソンでの展開もあるのでカバー率も高くなるでしょうし、ドーナツがレジ横で脚光を浴びているためスイーツ好きの男性客も心理的に買いやすい世の中になりました。
2.ドーナツショップの価値が高まった
出典:http://ovo.kyodo.co.jp/column/a-545126
これまでは「ミスド一強」でしたが、セブンの参入によりその牙城が崩されたというのももちろん事実ですが、それ以上にミスドはじめドーナツショップの価値やプレゼンスを高めたように感じます。例えば、
セブンイレブン:セブンカフェと一緒に買ってもらいたい→コーヒーと一緒に楽しんで欲しい。
ミスタードーナツ:ドーナツがメインなのでドーナツだけでも楽しめるように工夫し、新商品も推していく。
というようにはっきりと住み分けができたように感じます。ミスタードーナツは高価格帯の新商品、ブルックリンメリーゴーランドを出したように、安さよりもドーナツショップだからこそできる価値提供を重視し始めた模様。今までも様々な商品を出してはいましたが、真似できないような差別化を図ってきたことで、ミスタードーナツの価値が逆に上がったと思います。ミスタードーナツも本気を出してきたように感じます。
結論:美味しいドーナツが増えて嬉しい
取り巻く状況が変わりましたが、一つ確実に言えることは「美味しいドーナツが増えた」ということではないでしょうか。手軽に入手できるという「量」的な面もしかり、新商品といった「質・中身」的な面もしかり。それぞれ一長一短ありますが、総じて美味しいドーナツなので消費者としては嬉しい競争です。
セブン-イレブンのドーナツはコンビニで買える気軽さはある反面、その場所では楽しめない(楽しみづらい)といった側面もあるため、その場で食べられる形態を持っているミスタードーナツ等のショップの強みもあるため、ドーナツだけでなく空間に新たな価値を付加できれば簡単に落ちていくことはないはずです。
また、アメリカ・ポートランドの「カムデンズ ブルー☆スタードーナツ」が代官山に4月17日にオープンしたり、「クロナッツ(クロワッサンとドーナツのハイブリッド)」発祥のお店「ドミニク・アンセル・ベーカリー」が5月表参道にオープン予定と海外からの参戦もあり、とまさに世はドーナツ戦国時代。ますますアツくなるドーナツ戦争はこれからも目が離せません!
◆CAMDEN’S BLUE ☆ DONUTS フレッド シーガル代官山店
住所:東京都渋谷区代官山町13-1ログロード代官山2号棟 THE MART AT FRED SEGAL 内
営業時間:9:00 - 20:00
こちらのリンクもご覧ください。
セブンが怒涛の参入、「ドーナツ戦争」勃発か−東洋経済オンライン
ポートランドの行列ドーナツ店「カムデンズブルー☆スタードーナツ」初上陸−Fashionsnap.com